セックスを誘うのには慣れているが、向こうから誘われることはほとんどないので、時折ぎこちなく愛撫らしきものをされて、そのままの流れでソファに二人転がる時、自分でも理解出来ないほど胸が高鳴る。
レオナルドはまともな人間だ。特に恋愛関係については、とても健全だ。だから、彼が僕を抱こうとする時、性欲だけの獣のような衝動ではなく、特別な関係にあるからこそ生じる感情があると分かる。しかも、独りよがりなセックスだけは絶対にしない。二人で楽しむために、僕を抱く。
今日は彼が誘ってきた。僕は服を脱ぎ上半身を晒して足を広げる。レオナルドはキスをしながら、僕の大胸筋を撫でる。味わうような触り方はつい最近になってからのものだ。前まではおずおずと遠慮があったのに、漸く慣れてきたからか大胆になっている。女の乳房を揉むように、僕の胸を揉む事もある。レオナルドにそう扱われると時々妙に興奮する。その内、レオナルドの指が乳首を執拗に撫で始めた。時折摘んだり、弾いたりする。押し潰されると声が漏れる。漏らすのはわざとだ。彼のする事が僕を快楽に溺れさせているのだと分からせるための演出だ。
レオナルドが乳首だけを摘んでぎゅうっと引っ張って離すと、僕は彼に腰を押し付けてしまう。勃ち上がっているのを服越しに擦りつけ合う。早く入れてほしいが、相手だってそうだろうと思うと逆に焦らしたくなる。レオナルドがもう我慢できないという時に入れてほしい。
赤く腫れてきた乳首をレオナルドは舐める。ちゅっと吸い、舌で転がし、時折歯で噛む。彼の唾液で濡れていくのは気持ちがいい。もっと弄べよと彼の首筋を撫でる。レオナルドがこちらを見て笑った。ふうと息を吹きかけられて、僕は腰を浮かした。僕とのセックスしか知らない彼は、僕を喜ばせることしか覚えない。なんて贅沢なことか。
やがて、レオナルドは腹筋に興味を移した。舌で確かめられると、案外気持ちが良い。彼が舐めながら、僕の下着をずらしていくので、僕はその焦らしを甘んじて受けることにした。レオナルドが僕のペニスを下着から出し、持ち上げる。そしてそのままずるりと下着を脱がせると、レオナルドは僕のアナルを舐めようとする。僕は彼のやりやすい高さまで腰を上げる。レオナルドから快楽を与えてもらう為に自ら動くのは多少の羞恥心が生まれるが、それもまたスパイスのようなものだ。自分の心に従って、全てをさらけ出す。彼はそれを受け止めてくれるだろう。
勃起したペニスは放置されて、レオナルドはひたすらアナルの縁を舐める。やがて、アナルに指が入ってきた。優しく、じわじわとそこを拡げられている。僕も僕で拡げるように力を入れている。僕はレオナルドがほしいし、レオナルドも僕を求めている。
ほぐし終わったアナルにローションを注ぐと、レオナルドのペニスがあてがわれる。ゆっくりと僕に押し入ってくると僕はもう余計な事を考えられない。気持ちの良いところを刺激されたら、余裕や理性なんて吹っ飛ぶ。浅い所を何度も何度も行き来し、その内、奥までやってくる。最高だと何度も伝えるためにキスをする。
行為が終わっても、僕はレオナルドを離すつもりになれず、その腰に足を巻きつけたまま、だらけたキスをしていた。中に出された精液がどろりとアナルから溢れる。栓になっていたレオナルドのペニスが落ち着いたからだろう。
「このまま寝たいな」
「は?」
「入れたまま寝たい」
「ええ? マジすか? 僕を絞り殺す気ですか?」
「いやいや、君には長く元気でいてもらうつもりではあるぞ」
「でもね、中に入れたまま寝たら僕がやばいのわかるでしょ?」
「何度も出せよ。その分食わせてやる。遠慮するな」
「大体こんなに気持ちがいいのに寝れるわけがないじゃないっすか」
「疲れ果てて気絶するまでやろうか」
冗談っぽく言ったのに、レオナルドは優しげながらも困った顔をしていた。
「まだ、足りない?」
僕は、少し答えに悩んだ。
「そうだな、足りない」
僕らはもう一度セックスをした。僕がレオナルドの上に乗り、腰を揺らす。レオナルドは僕の動きに合わせて僕の尻をガッと掴む。アナルを拡げるような引っ張り方をされると、堪らない。中にあるペニスを締め付けると、レオナルドはもっとと言わんばかりに激しくする。
なんでこんなに抱かれたいのか。何故彼なのか。僕にも分からない。レオナルドの好きな所はたくさんある。部下としては時々頼りないが、人としてはとても好ましい男だ。でもそれだけで抱かれたいとは思わない。そんなやつなら他にもいるはずだ。でも僕は、他の似たようなやつでは満足できない。レオナルドでなければならない。なのにその理由は僕自身知らない。
