ほんの一瞬のこと

 ルルーシュは酷く大きな溜息を吐いて、斑鳩の私室に入った。二重ロックをし、C.C.以外の入室を禁じた後、ゼロの仮面やマントを脱いでいく。身動きのし辛い服ではないが、流石に仮面もマントも私室では御免だった。定位置に収納し、そうしてベッドの上でだらしなくぬいぐるみを抱えながら雑誌を読んでいるC.C.に目をやる。彼女はすぐにこちらを向いて「お疲れのようだな」とだけ言った。
「去年も思ったが二重生活とは中々体力も気力も保たないものだ」
「お前の体力がなさすぎるのか一番の問題だと私は思うが」
「俺は平均的だ。カレンやスザクを基準に判断するんじゃない」
 どさりとベッドに腰掛けると、C.C.は雑誌を閉じて放り投げた。どう言う訳か近くのテーブルに見事着地して、彼女は満更でもなさそうだったがルルーシュの眉間の皺が寄ったことには気付いてないようだ。はしたない、と小さく呟いたのが耳に入ったらしく、ルルーシュを軽く睨んでいたが、ぬいぐるみを横に置くとルルーシュの体に擦り寄ってきた。
「ふむ、それじゃあ今日は私が上になろうか。騎乗位は結構好きだぞ」
 ルルーシュの腕に柔らかな胸を押し当てて、耳元で囁く。押し当てている腕を誘導し、内股を触らせてくる。もう一度ルルーシュははしたないと言い、そのまま彼女の白い足を撫でながら体の向きを変えると、上機嫌で押し倒された。
「一週間ぶりか、セックスレスのカップルはいずれ別れてしまうそうだ」
「お前は俺から離れて生きていけないくせに。お前のピザ代を律儀に支払い続ける親切な男など俺ぐらいだろう」
「ふむ、それは正論だ。私にはピザもお前も必要不可欠だ」
 するすると服を脱がされていく。本当に疲れているのはわかってくれているらしいが、それでもセックスはしたいのか。だがルルーシュも人肌恋しくなっていたのは事実で、C.C.の服を脱がしていくことでその欲求を満たそうとした。彼女はインナーだけだったから、すぐに露わになったが、ルルーシュはそうもいかない。全部脱ぐのは面倒だなと思うと、彼女も面倒くさくなったのか焦れったくなったのか、シャツを全開にしたところで、ルルーシュの乳首を舐め始めた。彼女の小さな舌がちろちろと覗きながらルルーシュの体を舐める。その間にもルルーシュの腕は彼女をさらに引き寄せていたし、彼女の手はルルーシュの体にいやらしく触れていた。彼女はルルーシュに跨っていたので、その腰に押し付けるように腰を動かすと、楽しそうに向こうも腰を沈めてきた。衣服の上から擦りつけ合いながら、上半身では直接的に触れ合う。
 C.C.はルルーシュの股間まで下がってくると、一気にズボンを脱がして現れたそそり立つものに感嘆の息を漏らした。
「女に体をねぶられてこんなにしてたのか。つくづくお前は変態だな」
「そんなものを見て嬉しそうにしゃぶるお前も相当だろ」
 C.C.は喜々として口に含むと満遍なく舐め、時には甘く噛み、啜り、出し入れをして、楽しんでいた。先の方だけを執拗に舐めるのだが、白くて細い指は睾丸を弄んでいて、ルルーシュの射精を促しているのは明白であったが、どうせならばと思ってしまうので、ルルーシュは彼女を股間から引き離すとその女陰に手を沿わし、中に指を突っ込んだ。既に濡れそぼっていたので、スルスルと三本も指が入っていく様を眺める。C.C.の喉から嬉しそうな声が漏れる。
「お前は本当に好きものだな」
「こ、こら、そこは……っん」
 何度も繰り返した行為なので彼女の弱いところは熟知している。ぐりぐりと中を掻き乱すとそれだけでC.C.の喘ぎ声は大きくなっていく。熱くて堪らない。ルルーシュの指を包み込んでなかなか離さない彼女の体は本当に正直で可愛らしいと思う。そう思えばこそ、どれほど口が素直ではなくても許せるというものだ。彼女の体はルルーシュを求めて疼いている。目の前で揺れる乳も、ルルーシュに触られたいと強請っているように見えたので、腰を抱き寄せてピンク色でツンと立っている乳首を口に含んだ。まるで母乳を求める赤ん坊のように吸うとC.C.は小さな悲鳴を上げた。指をさらに激しくし、口で乳首を弄べば、C.C.は高みに登っていく。だが、絶頂に達する直前にルルーシュはどちらも解放してしまった。
「ひどい……」
「一人でイクほうがひどいだろ」
 C.C.の腰を誘導し、ずぶずぶとその中に一物を侵入させていく。熱くて狭苦しいところに、自分が入っていくのを見るのは楽しい。この時はC.C.を独占していることを実感するし、そして所詮はルルーシュも男であると分かる。一人の女を支配している気分は心地よい。喘ぎ、悶えるC.C.の姿は扇情的で、ルルーシュは更に体を熱くした。先ほどまで感じていた疲れなどどこかに吹き飛んだ。今はただただこの女の啼く所を見たい。
「軽くイッたのか」
「見縊るな」
 C.C.が腰を動かし始める。出し入れされる肉棒、激しく揺れる乳。内股に手を沿わせば、可愛い声が聞こえた。そのままクリトリスを弄び、摘んだり引っ張ったり潰したりするとC.C.の悲鳴は更に激しくなっていく。もっと、とねだるように腰の動きが変わっていくので、ぐりぐりと押し潰せば、中が更に締め付けてきて、ルルーシュも危うい。
「ルル…シュっ! 触って…っ!」
 C.C.が胸を揉みながら泣き叫んでいる。ここまでくれば普段は傲岸不遜な彼女もただの可愛い女だ。
「普段からそう素直だといいのにな」
 先程よりも激しく乳首を舐める。寧ろ食べ尽くすように吸い込めば悲鳴が更に高くなる。ルルーシュが乳首を吸うのが好きなのに気付いてから、C.C.は積極的に胸を差し出すようになった。最後までしない時も、胸だけは晒しだして、揉ませ、吸わせる。案外献身的で一途な彼女にルルーシュはどんどんと甘えて溺れていく。こんなことを始める前でもルルーシュは彼女との距離を誰よりも近いと感じていたが、こうなってからは更に近くにいると思っていた。寧ろ一つであったものが二つに裂かれてしまったような気持ちである。C.C.の体の奥底まで侵入し、求め合い、離れないでほしいと願うことは心地よかった。多分これは依存なのだろうし、このような関係は本来避けるべきだったのだろうが、あまりにも二人は孤独で、たとえ誰かがそばにいても相手との違いをさらに感じて孤独感を募らせていくだけなのに、ルルーシュとC.C.という人間が二人揃うと互いの似ているところも違うところも全てが吸い寄せられていくのだ。ルルーシュはC.C.の明るい緑の髪を掴み、自分の黒とつくづく違うことに安心する。C.C.もルルーシュの瞳を見つめては安堵しているようなので、二人の考えることは同じなのだろう。
 心地よさを求めて動いていたが、そろそろ全てが真っ白になってしまいそうだった。ルルーシュはC.C.の顎を掴むとそのまま口付け、口内に侵入して彼女の舌に絡んでいった。呼吸すらも奪い、独占するなんて子供っぽいが、C.C.はルルーシュと同じくらい性急に絡んできた。ルルーシュの頭に縋るようにして手で抱え込み、決して離さないとでも言うようなその姿に、ルルーシュも彼女の腰の動きに合わせて押し上げていく。
「あっああっ! ルルーシュっ!」
「くっ……!」
 放出された精液をC.C.の体は飲み込んでいく。まるで飲み干すように蠢く中に恍惚しながら、啄むようなキスを繰り返す。抱き寄せる暖かな肉体にもキスをした。キスマークなど、流石に付けられないし、付けても彼女の体ならばすぐに消えてしまう。だが、今回はつけたくなって、彼女の肌に食いついた。その痛みにC.C.がまた軽くイッてしまったらしく、きゅっと中が締まる。まだ入ったままなのに、と思いながら、腰を少し動かしてやるとやめろと頭を叩かれた。
「イッたあとだから敏感なんだぞ」
「だからこそだろ。些細なことで喘いでるお前を見たい。」
「馬鹿か……」
「満更でもないだろ」
 このまま、C.C.に包まれて寝てしまいたかった。どんな事をしても彼女は否定せずにルルーシュを受け入れて包み込む。時折助言して、ルルーシュを守ろうとする。この女はルルーシュには必要だった。
「このまま、」
「ん?」
「いや、何でもない」
 C.C.の白い肌の中から抜き出そうとすると、彼女はルルーシュの言いたいことを瞬時に理解したのか、抜くなと腰を深めた。彼女の方から言い出されたので、ルルーシュはそれに従うふりをする。そのまま二人でベッドに倒れ込む。中で動いたらしくてC.C.が鼻にかかった声を漏らしている。
「妊娠するまでやるか?」
「その時はきちんと責任とってやる」
「それは俺のセリフだ!」